脳梗塞の方へ 脚のむくみ 改善 セルフケア3つ
大村 颯太

脳梗塞の方へ 脚のむくみ 改善 セルフケア3つ

はじめに

脳梗塞後の脚のむくみ(浮腫)は、多くの患者様が経験する一般的な症状であり、日常生活に支障をきたすことが多いです。むくみが長期間続くと、歩行能力が低下し、リハビリテーションの進行にも影響を与えます。今回は、脚のむくみを改善するために簡単にできる3つのセルフケア対策を紹介します。

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1. 脳梗塞の方へ 脚のむくみ 対策①:足首ポンピング

足首ポンピング(足首を上下に動かす運動)は、静脈血流を促進し、脚のむくみを改善する効果が期待できます。特に、足首の曲げ伸ばしやつま先の上下運動を行うことで、ふくらはぎの筋肉が収縮し、いわゆる「筋ポンプ作用」によって血液を心臓へ送り返すことができます。この運動はベッドや椅子に座ったままでも実施でき、むくみがひどくなる前に予防するための効果的な方法です。

2. 脳梗塞の方へ 脚のむくみ 対策②:ウォーキング

ウォーキングは、脳梗塞後の脚のむくみを軽減するための効果的な方法です。歩行によってふくらはぎの筋肉が活性化され、血流が促進されることで静脈還流が改善されます。また、歩行は心肺機能を高め、全身の血流を改善するため、むくみの解消につながります。脳梗塞後の患者様にとっては、無理のない範囲での短時間のウォーキングから始め、徐々に時間や距離を増やすことが推奨されます。

3. 脳梗塞の方へ 脚のむくみ 対策③:腹式呼吸

腹式呼吸は、リラックス効果だけでなく、むくみ改善にも効果的です。呼吸を深く行うことで横隔膜が上下し、体内の圧力が変化し、血液やリンパの循環を促進します。深い呼吸を行う際には、ゆっくりと鼻から息を吸い込み、お腹を膨らませるようにし、その後、ゆっくりと口から息を吐き出します。このような腹式呼吸を1日数回行うことで、下肢の血液やリンパの流れが改善され、むくみを軽減することが期待されます。

終わりに

脳梗塞後の脚のむくみは、日常生活の動作を制限し、リハビリテーションの妨げになることがあります。しかし、適切なセルフケアを取り入れることで、むくみを軽減し、回復をサポートすることが可能です。今回紹介した3つの対策(足首ポンピング、ウォーキング、腹式呼吸)を日常のルーティンに取り入れ、むくみの予防と管理を行いましょう。むくみが改善されない場合や悪化する場合は、医療専門家に相談し、最適な対策を見つけることが重要です。


引用文献

  1. Approach to Leg Edema of Unclear Etiology. American Board of Family Medicine. 2021; DOI: 10.3122/jabfm.2021.01.
  2. Peripheral edema: A common and persistent health problem for older Americans. PLOS ONE. 2019; DOI: 10.1371/journal.pone.0213084.

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大村 颯太

理学療法士/健康科学修士 京都 脳梗塞 脳出血 自費リハ 脳卒中後の自然に動ける身体づくりをサポートしています。

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